かつてフィルム一眼レフカメラが抱えていた「大きい」「重い」「シャッターの作動音、ショックが大きい」という3つの欠点を追放し、世界最小最軽量のボディと「宇宙からバクテリアまで」というコンセプトを実現するために誕生したオリンパスOMシリーズ。昭和50年(1975年)に発売され、3年後に購入した愛機オリンパスOM-2。絞り優先の電子制御シャッターを装備したAE(Automatic Exposure:自動露出)とズイコーマクロレンズは、これまで様々な昆虫のクローズアップを写してきた。とりわけ発光するホタルのマクロ撮影は、OM-2が一番適していると思う。また、ホタルが乱舞する風景写真にも、その威力を発揮する。このカメラは、測光機構として、世界初となるフィルム面の反射を測るTTLダイレクト測光が採用されている。また高速シャッター時はシャッター幕に描かれた白黒の不規則なドットで標準反射率を構成する「ランダム・パターン」と呼ばれる模様を、ボディ下部に置いた受光器を用いて測光するのでフラッシュ光もボディ側での制御が可能となった。これによって撮影中の露出制御が可能になり、ホタル風景などの長時間露光も自動露出である。35mm一眼レフレックスMFAEフィルムカメラの中でも小型軽量のOM-2に ZUIKO-50mm F1.8 を組み合わせると、総重量は 690g しかない。この愛機は、フィルムが存在する限り、これからもずっと使い続けたいカメラである。
OLYMPUS OM-2
35mm一眼レフレックスAEカメラ
シャッター:電子制御 横走布幕 B・1〜1/1000
測光方式:ダイレクト測光(AE時)、中央重点測光
露出モード:絞り優先AE/マニュアル(定点合致式)
ファインダー:倍率0.92倍、視野率97%
外観:136×83×50mm/520g
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