ホタル1号の出現!
体長10mmのオスのヘイケボタル。昨年よりも20日早い。
今日は、江戸川区の行船公園で「ホタルまつり」がある予定だったが、雨のために明日になった。
上陸用飼育水槽で羽化した成虫を産卵用飼育水槽に移動した。その際にコケに卵を発見する(42個)。更に、成虫第3号羽化。
1977年6月29日
17時、飼育水槽を見る。昨年多くの「まゆ」があった場所を見ると、土のかたまりが1つあった。ピンセットで開けてみると、中からヘイケボタルの蛹が出てきた。それから、土の凹凸の部分に幼虫が丸まっていた。まゆは、作らないのであろうか。
1977年6月30日 実験死んだヘイケボタルの発光器をハサミで切り取り、試験管に入れる。そこに過酸化水素水をいれると、発光した。4時間ずっと光りっぱなしであった。
1977年7月1日22時、水槽を見る。昨年多くの「まゆ」があった場所に息を吹いてみたり、飼育水槽側面を叩いてみた。すると、20匹くらいのヘイケボタルの幼虫が土の上で発光した。これが皆成虫になればいいのだが・・・。
1977年7月2日 初めてのゲンジボタル宮城県の浅田義邦先生から、ゲンジボタルの卵、約100個が送られてきた。
乾燥させた卵をガーゼでくるみ、封書で送られてきたのには、びっくり。
浅田義邦先生から、ゲンジボタルの卵220個が送られてきた。
1977年7月23日先生から送られてきたゲンジボタルの卵が、黒くなってきた。
1977年7月24日先生から送られてきたゲンジボタルの卵の2/3が黒くなった。卵の中に、幼虫の模様がはっきりと見えるようになっている。
1977年7月26日孵化用の飼育装置は、イチゴケースにビンのふたを逆さまにして置き、その上に卵のついた
ガーゼを置き、水をガーゼが濡れる程度に入れたものである。今日、ゲンジボタル幼虫が孵化しだしたが、水中に入っていかないものが沢山いる。おかしいと思い、水を少しずつ足していくと、平らになっていたふたが斜めになった。するとガーゼの上にいた幼虫が水中(低い方)へと歩き出したのである。幼虫は、低い方が水中と思うらしい。
約500匹の幼虫が元気に動き回っている。カワニナも随分食べている。しかし、ゲンジボタルとヘイケボタルの幼虫の区別がなかなかできない。
1977年7月29日朝8時、飼育水槽を見る。土の凹部分に羽化直後の成虫がいた。まだ、前羽が真っ白でとても柔らかい。それから、土の上にヘイケボタル幼虫がいた。水中では上陸していない1.5cmの幼虫がカワニナを食べている。
1977年7月31日20時に水田に行った。あちらこちらで、ヘイケボタルが光っている。
1977年8月01日昨日採集したヘイケボタルを産卵用水槽に入れた。シャーレに雌雄2匹ずつ、500ccビーカーに雌雄3匹ずつ、1000ccビーカーに雌雄5匹ずつ入れた。底には、脱脂綿を湿らせて置いてある。
1977年8月05日ビーカーのヘイケボタルの成虫が産卵した。
1977年8月05日先生からのゲンジボタルの幼虫が、減ってしまった。孵化していない卵も多い。生きている幼虫は元気にカワニナを食べている。
1977年8月11日先生からのゲンジボタルの幼虫が90匹に減ってしまった。
1977年8月16日 幼虫に線虫が寄生ゲンジボタル幼虫に寄生する虫を発見。薄い赤色をした線虫である。幼虫の体に巻き付いている。
1977年8月26日羽化したヘイケボタルが67匹になった。
1977年9月11日幼虫の大整理を行う。ゲンジボタルとヘイケボタルの幼虫の合計は、914匹。
1977年10月16日幼虫の大整理を行う。ゲンジボタルとヘイケボタルの幼虫の合計は、426匹。半数の幼虫が死んでしまった。
ヘイケボタルの幼虫360匹を新型飼育装置に放流する。ゲンジボタルの幼虫66匹は大型ホーローバットに移動。
新型飼育装置のヘイケボタルの幼虫50匹を友人の宇田川くんに譲る。
1977年12月25日小さいカワニナは1個もなく、大きい(4cm)ものばかりである。幼虫は砂の中に潜っていて、昼間は出てこない。水温は6℃。
1977年12月30日今日は、湊川にカワニナ採集に出かけた。約1000個採集した。
図.羽化したヘイケボタルの個体別記録(1977年)
グラフ.人工飼育におけるヘイケボタルの羽化数推移と気象
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