ホタル百科事典ホタルに関する調査研究レポート

東京にそだつホタル

ホタル発生状況と気象について(2001年)

− 東京都あきる野市 −

  2001年度の東京のゲンジホタル発生状況を報告します。調査は、東京都あきる野市にある発生場所において行いました。(地元の方への聞き取り調査も含む)−グラフ4。
あわせて2001年4月から6月までの東京の気温・日照時間・降水量の変化−グラフ1〜3−を掲載しました。(東京管区気象台のデータベースをもとにしています。)これらを比較検討し、2001年度の発生状況について考察します。

ホタルの発生と気温の関係1  ホタルの発生と気温の関係2
グラフ 1. 4月の気温他                                         グラフ 2. 5月の気温他

ホタルの発生と気温の関係3 ホタルの発生数
グラフ 3. 6月の気温他                                        グラフ 4. ホタルの発生数(6月)

  2001年度のホタルの発生状況は、昨年に比べて初見日が早く、その後約1ヶ月にわたって毎晩50匹前後が飛んでいるという特徴があります。昨年は7月上旬頃にまとまって発生していました。この状況は、蛹になるために上陸する4月とその後の気象と大きな関係があります。
幼虫は、次の条件で上陸を開始します。

  1. 水温が1年のうちでもっとも上昇する期間
  2. 当日雨が降っているか。もしくは昼間に降っていて地面が濡れている

  本文でも解説しておりますが、2001年度は4月の16日に上陸が始まり20日前後がピークとなり、5月3日まで続きました。上陸した幼虫は、蛹化し羽化して地上に現れるまで通常60日かかりますが、本年5月の気温が平年よりも高い日が多く、羽化までの期間を短縮させました。初見日は、6月6日です。そして12日と18日にピークを迎えますが、これは上陸のピークが4月20日前後であったためと考えられます。その後なだらかな下降を示しますが、常時50匹以上は確認できました。これらは、4月の雨天が下旬に集中し、同時期に上陸が行われたことと、6月の下旬は、気温・湿度の高い曇天が多かったことにより、成虫が活発に活動したために毎晩多くの光をカウントしたためと考えられます。

*注意  発生数は、光っているホタルの数を目測でカウントしたもので、その日に地上へ出て 来た数ではありません。


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