ナガサキアゲハ(Papilio memnon)は、かつて近畿以南から南西諸島が分布域であったが、温暖化の影響により、近年では福島県でも定着しており、東京都内においても普通に見られるチョウとなっている。アゲハチョウ属の中では翅が大きくて幅広く、モンキアゲハに並ぶ最大級の種類で後翅に尾状突起が無いことが特徴である。
彼岸花(Lycoris radiata)は、ヒガンバナ科の多年草。学名のリコリスは、ギリシャ神話の海の女神「Lycoris」からとられている。別名の曼珠沙華(サンスクリット語 manjusaka の音写)は、法華経などの仏典に由来していると言われている。水田の畦や墓地等に人為的に植えられ、秋の里山を象徴する花である。
トンボの撮影のために里山を散策していると、1頭の黒いチョウが飛んでおり、後を追いかけると畑の脇に咲いている彼岸花で吸蜜を始めた。近づいてみると、ナガサキアゲハのオスであった。翅表に陽が当たると青い鱗粉が輝いて青藍(インディゴ)のような色合いに見える。
ナガサキアゲハと彼岸花の組み合わせは、過去の記事「ヒガンバナとチョウ」にも掲載しているが、今回は生態写真というよりも、赤と黒という色彩美にポイントを絞って「花と蝶」の絵を描いてみたかったが、そう簡単にはいかない。とりあえず、生態写真においては没にするピンボケ写真もカットせずに掲載した。
ナガサキアゲハ(オス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4
絞り優先AE F4.0 1/400秒 ISO 400(撮影地:東京都あきる野市 2014.9.23)
ナガサキアゲハ(オス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4
絞り優先AE F4.0 1/400秒 ISO 500(撮影地:東京都あきる野市 2014.9.23)
ナガサキアゲハ(オス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4
絞り優先AE F4.0 1/800秒 ISO 200(撮影地:東京都あきる野市 2014.9.23)
ナガサキアゲハ(オス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4
絞り優先AE F4.0 1/640秒 ISO 200(撮影地:東京都あきる野市 2014.9.23)
ナガサキアゲハ(オス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4
絞り優先AE F4.0 1/500秒 ISO 200(撮影地:東京都あきる野市 2014.9.23)
ナガサキアゲハ(オス)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4
絞り優先AE F4.0 1/640秒 ISO 200(撮影地:東京都あきる野市 2014.9.23)
こんにちは。
赤と黒の対比がとても良いですね。
素晴らしい写真です。
こんばんは。
黒いアゲハ(ナガサキアゲハ)と真っ赤なヒガンバナとの
取り合わせ、素敵ですね。
構図が素晴らしく、背景のボケもそれぞれ違えて
撮っていらして・・・
チョウを撮り慣れていらっしゃるからでしょうか?
タイミングを上手にとらえて撮影していらっしゃいますね。
私なぞ、止まった瞬間を写すだけで精いっぱいです。
多摩NTの住人様、こんばんは。
もう少し粘り強くカメラを向けていれば良かったかなと反省しております。
granma様、こんばんは。
偶然の出会いで、レンズは300mmの単焦点でしたので、単調な写真になってしまいました。
チョウは、自由気ままに飛び回るので、トンボよりも難しいです。ピンボケ写真の量産です。今回は、赤と黒の絵としてご覧ください。