7月三連休の初日と2日目は、新穂高、乗鞍、白馬、八ヶ岳の山麓を巡り、3日目は、山麓ではなく、山梨県内の標高およそ1,700mの山頂まで登ってきた。山が好きなわけではなく、そこに生息する昆虫たちに出会うためである。
金曜日の夜、帰宅後すぐに出発し、岐阜県高山市奥飛騨温泉郷に午前0時着。登山客用の駐車場に止めて仮眠。朝5時から蒲田左俣林道をわさび平小屋まで5時間かけて往復した。初めて訪れた場所で、雄大なアルプスの谷間という絶景に心躍るが、天気は曇り時々雨、雨、雨!昆虫の姿はない。
わさび平小屋から引き返す時に、青い夏空と太陽が数分だけ覗く。その時、上空を滑空しながら川の向こうへ飛んでいったオオイチモンジを発見し、このサプライズをと追いかけたが、その大きさと優雅さに感動して終わり。結局、本来目的としたチョウにも出会えず、ヒョウモンチョウを撮っただけで下山。途中、捕虫網を持った輩4名とすれ違う。睨みながら、心の中で「熊に食われろ!」と叫んだ。
新穂高を正午に出発し、トンボ目的で乗鞍高原へ向かう。乗鞍高原の天気は曇り時々晴れ。池に到着した時には目当てのトンボを確認したのだが、すぐに居なくなってしまった。池の辺で1時間ほど待機したが、一向に姿を現さない。
しばらくすると、雷鳴が・・・。乗鞍岳はすでに雨雲で見えない。これはヤバい。トンボは諦め駐車場へ急ぐが、林道脇の下草に、先月、なかなか止まらずに撮影に苦労したオオミスジが、たくさん止まっている。こんな人里離れた高原にいるとは驚きである。証拠に1枚。すると雨がポツポツと降りだした。車に戻り、カメラをしまった途端に豪雨。結局、ここでも目的は達成できず、今度は、乗鞍高原から白馬村へ移動。
白馬村の無料駐車場で車中泊。やることも無いので朝4時半に目覚ましをセットして20時に就寝。寝心地は悪いが、平日よりも睡眠時間は長い。翌朝、天気は晴れ。早速、先週見つけたポイントに出向き、何とか未撮影だった目的のチョウ(後日掲載)の撮影を果たし、今度は、八ヶ岳の南麓に移動。
八ヶ岳は、車中泊の際に急に思い立って行ったためポイントを絞れず、また時期も遅かったのだろう、探索のみで終了し、正午に自宅へ戻る。
三連休3日目は、午前4時から登山を開始し、標高およそ1,700mの山頂に5時半着。先月21日にも登っているが、時期が早すぎて目的を果たせなかったので、再挑戦である。
前回に比べてとても多くの花が咲いている。多摩ニュータウン植物記の多摩NTの住人さんや Granma のデジカメ写真日記のGranmaさんが訪れたら、きっと喜ばれるであろう綺麗な花々。チョウも花が多く咲く時期に合わせて羽化するのだと改めて実感する。
私は花は撮らず「ブヨ」に集られながら2時間待機。曇りで太陽が出ずイライラしたが、ようやく念願のチョウの撮影(後日掲載)に成功し、またここでは、捕虫網を持った輩にも出会わず、気分良く下山。
道中、まったく昆虫の姿はなかったが、登山道入口近くのギャップ(林内にぽっかりあいた空間)で飛び交うチョウを見つけた。4頭のアイノミドリシジミが卍飛翔のバトル中。かなり距離があるが、目線の高さに止まったので証拠撮影。70-200mmレンズなのでトリミングして掲載した。このアイノミドリシジミは、次の週末に、奥日光で再挑戦の予定。
こうして三連休は、未撮影の2種を除いては何とか目的を達成することができた山巡りであったが、驚いたのは、行く先々のすべての場所にクロマドボタルが多数生息していたことと、乗鞍高原の一の瀬園地においては、スジグロボタルに出会ったことだ。成虫に形態的差異は見られなかったが、地域特性上、地域固有の生態的な特性があるかもしれない。今後の研究課題である。
ヒョウモンチョウ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F5.6 1/250秒 ISO 2000(撮影地:岐阜県高山市新穂高 2014.7.19)
オオミスジ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 + Kenko TELEPLUS 2X
絞り優先AE F8.0 1/640秒 ISO 3200 -2/3EV(撮影地:長野県松本市乗鞍高原 2014.7.19)
アイノミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F6.3 1/320秒 ISO 640 トリミング(撮影地:山梨県 2014.7.21)
アイノミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F6.3 1/320秒 ISO 640 トリミング(撮影地:山梨県 2014.7.21)
こんばんは、
この三連休、色々な所に行かれたのですね。
お天気があまり良くなくて思うような
お写真がお撮りになれなかったようですが
それでも何とか目的が果たせて良かったですね。
「アイノミドリシジミ」のメタリックブルーが
とても綺麗です。
「オオミスジ」、ミスジチョウの中でも大きいのでしょうか?
砧公園で見かけたミスジチョウときっと違うのでしょうね。
これからのアップを楽しみにしています。
少し標高が高いと東京と違って色々な花が
咲いているのでしょうね。
granma様、こんばんは。
3日間ともに山の中で過ごしてきました。少し欲張りな遠征でしたが、実り少なくとも、味の濃い収穫ができました。
さて、オオミスジというチョウは、ミスジチョウのなかで最大でアゲハチョウくらいあります。前翅の先端が白いので、区別できます。砧公園ですと、コミスジという種類かと思います。
こんにちは。
いやあ、お疲れ様でした。
3連休なのできっと大遠征されていると思っていました。
成果も十分あったようで良かったですね。
確かに綺麗な花がたくさん咲いていると伺うと、行ってみたい気はしますね。
多摩NTの住人様、こんばんは。
当初の予定よりも、急に思い立って場所を追加したりして、忙しい連休でした。
収穫もそこそこあり、また来年の楽しみも増えました。
この時期、標高の高いところは、高山植物が咲き乱れていて、とても美しい光景でした。
山登りも良いものですよ。