オオミスジ(Neptis alwina)は、タテハチョウ科ミスジチョウ属で、幼虫の食樹となるウメ、スモモ、アンズなどの古木のある山村とその周辺に生息し、北海道南部から南限は天竜川、西限は琵琶湖近辺に分布している。前記事のミスジチョウよりも一回り大きく、アゲハチョウ程の大きさがある。
オオミスジは、東京都RDBでは「絶滅」と記載されており、多摩地域に出かけても見ることはかなり稀である。神奈川県と群馬県のRDBでは、絶滅危惧Ⅰ類に記載されている。
東京都檜原村においてミスジチョウを撮影したことにより、急遽、オオミスジをリストに加えるべく、山梨県北杜市の里山に向かった。
広い草原と畑の向こうに梅が10本ほど植えてある一角があり、オオミスジは、その梅の木の周りで舞っていた。梅は、栽培用ではなく農薬も使っていないため、食樹なのだろう。オオミスジは、全部で5~6頭ほどいたであろうか。時折り、周囲の草地に舞い降り、翅を開いて止まる。その時を狙って撮影するが、すぐに飛び立ってしまうため、よい写真は撮影できなかった。
21日(土)は、午前2時半に自宅を出発し、山梨県のある山へ。4時から登山を開始し、90分程で山頂。絶滅が危惧される未撮影のチョウが目的であったが、時期が早すぎて未発生。
下山後、北杜市へ移動し、まずは確実な「オオミスジ」を撮影。その後、あちこち移動しながら探索するも、目当てのチョウは見つからず。夜は、千葉県にヘイケボタルの観察と撮影を予定していたが、流石に疲れ果てて断念。お目当てのチョウは、2週続けての空振り。しばらくは、このチョウに振り回されることになりそうだ。
ちなみに、7月は、未撮影のチョウ8種類と未撮影のトンボ2種類の撮影を計画しており、週末はすべて一車中泊二日の遠征が続く・・・
オオミスジは、初撮影の種で、当ブログのリスト「鱗翅目」で115種類目となるが、これで、沖縄に生息する種を除くミスジチョウ属5種をすべて撮影することができたので、次の記事で、まとめたいと思う。
オオミスジ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4
絞り優先AE F5.6 1/400秒 ISO 320(撮影地:山梨県北杜市 2014.6.21)
オオミスジ(羽化不全)
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4
絞り優先AE F5.6 1/500秒 ISO 500(撮影地:山梨県北杜市 2014.6.21)
オオミスジ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4
絞り優先AE F5.6 1/500秒 ISO 320(撮影地:山梨県北杜市 2014.6.21)
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