今期、スギタニルリシジミに続いての昆虫撮影は、ヤマトシジミの春型(低温期型)。幼虫の食草はカタバミで、チョウも普通種で珍しくはないが、春型の翅表を初めて撮ることができたので掲載する。
千葉県鴨川市の里山。田植え前の水を張った水田では、青く色づいた ホソミオツネントンボ(ペア)が盛んに飛んでいたが、ここを訪れた目的はシルビアシジミの春型を撮ることだったので、一昨年に撮影済みのトンボには目もくれずに水田脇の草地に踏み込むと、朝露で濡れた草の葉の上で体を温めるベニシジミを発見。こちらも撮ることなく更に探索していると、それらしきシジミチョウを見つけた。翅裏の模様を確認するとヤマトシジミの春型であった。しばらく観察していると、翅を擦り合わせた後に開翅。ヤマトシジミの春型の翅表は未撮影であったため、その美しさを収めた。
ヤマトシジミには季節型があり、羽化する時期によって春型と秋型の低温期型、夏型の高温期型があり、季節型によって翅表の色や斑の形が異なっている。「ヤマトシジミ」に掲載した夏型の写真と比べると、今回撮影した春型のオスは翅表の青い部分が広く、メスはオスよりも地味だが、青色が強く美しいのが特徴だ。写真は、メスとオス、それぞれ同じ個体を太陽光が当たっている場合とそうでない場合で撮影し、光線による翅表の色の違いも比較した。最後のオスの写真は、春型と夏型の中間型とも言える翅表の黒斑であり興味深い。
ヤマトシジミ(春型)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F8.0 1/125秒 ISO 320 -1/3EV(撮影地:千葉県鴨川市 2014.4.27 6:43)
ヤマトシジミ 開翅(春型メス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F8.0 1/200秒 ISO 200 -1/3EV(撮影地:千葉県鴨川市 2014.4.27 6:41)
ヤマトシジミ 開翅(春型メス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F8.0 1/125秒 ISO 640 -1/3EV(撮影地:千葉県鴨川市 2014.4.27 6:42)
ヤマトシジミ 開翅(春型オス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 200 -1/3EV(撮影地:千葉県鴨川市 2014.4.27 7:21)
ヤマトシジミ 開翅(春型オス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F8.0 1/125秒 ISO 200 -1/3EV(撮影地:千葉県鴨川市 2014.4.27 7:22)
ヤマトシジミ 開翅(オス)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F8.0 1/400秒 ISO 200(撮影地:千葉県鴨川市 2014.4.27 7:49)
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