マダラヤンマ(Aeshna mixta)は、国内では、北海道西南部、東北地方全域と関東地方の一部、石川県、長野県に分布しているが生息地は局地的。未熟な個体は羽化場所を離れて丘陵地の疎林などで生活し、成熟するとカンガレイ、ヌマガヤ、フトイ、ガマ、ヨシなどの湿性植物が繁茂する池沼に戻ってきて繁殖行動を行う。ルリボシヤンマ属の中では小型だが、青色の斑紋と複眼が美しい。
9月のブログ記事は、トンボでスタートしたが、10月もトンボでスタートしたい。2012年度版の環境省RDBカテゴリで「準絶滅危惧(NT)」に選定された マダラヤンマを、4年目の今年も撮影した。最初の2年は証拠程度の写真。そして昨年は、飛翔写真は良く撮れた方だったが、静止写真は構図が失敗。トンボの背景にトンボを切るようにアシの葉が入ってしまったで、今年は、静止写真を撮り直した。5枚目の写真以外は、トキナー300mmレンズに2倍のテレコンをつけて600mmで撮影している。トリミングもしていない。飛翔写真2枚は、おまけ。
秋の空のような澄んだ青い眼のマダラヤンマ。先日、新聞に記事が掲載されていた。
東日本大震災の津波跡地には多くの湿地ができ、ガマやヨシが生えると震災で生き残ったマダラヤンマが飛来しては産卵し、一時、局所的であった生息地も、今では宮城県から岩手県の広い範囲に広がっているという。湿地は、遷移が進むと植物で覆われ草原化していくため、トンボは別天地を求めて分散するのだ。
一方、今回マダラヤンマを撮影した場所は、もう一種類の絶滅危惧種であるトンボ生息地として知られているが、2009年を境に目撃情報が全くない。私も2010年から毎年訪れているが、未だに確認できない。
マダラヤンマ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 + Kenko TELEPLUS 2X
絞り優先AE F8.0 1/1000秒 ISO 2000(撮影地:栃木県 2013.09.28)
マダラヤンマ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 + Kenko TELEPLUS 2X
絞り優先AE F8.0 1/800秒 ISO 1250 -1EV(撮影地:栃木県 2013.09.28)
マダラヤンマ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 + Kenko TELEPLUS 2X
絞り優先AE F8.0 1/800秒 ISO 1000 -2/3EV(撮影地:栃木県 2013.09.28)
マダラヤンマ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 + Kenko TELEPLUS 2X
絞り優先AE F8.0 1/800秒 ISO 1250 -2/3EV(撮影地:栃木県 2013.09.28)
マダラヤンマ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4
絞り優先AE F6.3 1/400秒 ISO 500 +1EV(撮影地:栃木県 2013.09.28)
マダラヤンマ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 + Kenko TELEPLUS 2X
絞り優先AE F8.0 1/800秒 ISO 1600 -1/3EV(撮影地:栃木県 2013.09.28)
- 参照
- マダラヤンマ(2012/09/23)
- マダラヤンマ(長野県)(2012/09/24)
- マダラヤンマ(ホバリング)(2011/10/17)
- マダラヤンマ連結(2010/10/11)
- マダラヤンマの飛翔(2010/10/11)
こんばんは。
マダラヤンマの澄んだ青い眼と体の模様にある
青い色綺麗ですね。
ホバリングしている翅が輝いて見えますし、
体はピタッと捉えられていて、
さすがホタルさんの
撮影は素晴らしいですね。
granma様、こんばんは。
マダラヤンマは、秋の空のように澄んだ青い眼が、ほんとうに美しいトンボです。
関東では、栃木か長野の上田まで行かないと生息していないのですが、
昨年と今年で、まずまずの写真が撮れましたので、行った甲斐がありました。
こんばんは。
さすが綺麗ですね。
あの状況では300mmでは辛かった。
次回行く機会があったら、500mmを持参いたします(笑)
震災の影響も少しずつ薄れてきたのでしょうか。
トンボが戻ってきたことは喜ばしいことですね。
エムさん、こんにちは。
東北は、震災によってできた空き地が湿地化して、マダラヤンマが増えているわけですから、何とも複雑な心境です。