21日。午前5時起床。気温15℃。寒い。しかも空一面雲!雲!雲!アイノミドリシジミは、晴れなければダメなのに・・・何とかしてくれ!
5時半から、前日に調査したポイントをくまなくまわるが、アイノミドリシジミの姿はない。空は相変わらずの曇り。挙句の果てに雨もポツポツと降り始める。今日こそは撮るとの意気込みが消えていく。とりあえず、占有活動時間の終了時刻である9時半まで待機することにした。
アイノミドリシジミはミズナラを主な食樹としている。この奥日光にはミズナラが多く、ミズナラ群落保護林として保全されている区域もあり、アイノミドリシジミとエゾミドリシジミのみが生息している。今日を逃せば、また来年の挑戦となってしまう。何とか撮りたい・・・
午前8時。奇跡が起きた。雲が切れ始め、合間から朝日が!第一ポイントへ行き、目を凝らすと1頭のアイノミドリシジミがキラキラと飛んでいる。急いで準備開始だ。
飛んでいたアイノミドリシジミは見失ってしまったが、これからあちこちで飛びだすに違いない。すぐ近くの第二ポイントを調べてみた。すると、下草の上で翅を開いているオスを発見。レンズを超望遠のトキナーからタムロンのマクロに変えて、慎重に近づく。色々と角度を変えて撮影。相手も角度を変えてくれる。少し翅が傷んでいる個体ではあるが、山梨県韮崎市で撮影したアイノミドリシジミ(初撮り)の写真とは違う色合いである。
他のポイントにも行ってみたが、葉の先でテリトリーを見張る占有活動やオス同士がクルクルと飛びまわる卍飛翔は、どこでも見られなかった。その代わりに、第三ポイントにおいても下草の葉上で翅を広げているオスを見つけた。翅の擦れていない、とても綺麗な個体だったが、向きを変えて撮ろうとしたら飛ばれてしまった。(写真5)
9時半、太陽の光は再び雲に隠れ、アイノミドリシジミの姿も見えなくなった。
アイノミドリシジミを求めて、昨年は、南会津、奥日光、乗鞍高原、今年は、山梨県韮崎市、北杜市、乗鞍高原を訪れ敗退。そして今回、車中一泊の奥日光遠征で何とか撮影できた。走行距離は650km。早朝から夏の太陽がギラギラ照りつけていたら、アイノミドリシジミは、高い梢での占有活動や卍飛翔ばかりで、写真は撮れなかったかも知れない。偶然と奇跡に感謝したい。
ただし、クリソゼフィルス(メスアカミドリシジミ属)であるアイノミドリシジミらしさは、まだまだ写せていない。達成度は50%だ。また来年、挑戦したいと思う
アイノミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 320 -1/3EV ストロボ使用(撮影地:栃木県日光市 2013.07.21 8:22)
アイノミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 400 -1/3EV(撮影地:栃木県日光市 2013.07.21 8:23)
アイノミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F10 1/250秒 ISO 640 -1/3EV(撮影地:栃木県日光市 2013.07.21 9:23)
アイノミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 400 -1/3EV(撮影地:栃木県日光市 2013.07.21 9:23)
アイノミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 500 -1/3EV(撮影地:栃木県日光市 2013.07.21 9:23)
こんにちは。
ハラハラ、ドキドキの連載小説を読んでいるようでした。
アイノミドリシジミに出逢えて良かったですね。
本当に綺麗な蝶で、夢中になられるのがわかります。
お疲れさまでした。
こんにちは、
待った甲斐があってアイノミドリシジミ、お撮りになれて良かったですね。
光の加減で青が勝っているように見えたり、最後のお写真のように
緑色に見えたりしていますね。
実際に目の前で見たら、感動してしまいそうです。
庭に来るようなシジミチョウとは大きさも美しさも
違っていて実際に見てみたい気がします。
多摩NTの住人様、こんばんは。
日記にように書いてしまいましたが、私自身もハラハラ、ドキドキの2日間でした。
まだまだアイノミドリシジミの魅力を伝えるには、不十分な写真ですが、こんな美しいチョウが、自然豊かな場所には生息しているのです。守っていきたいものです。
granma様、こんばんは。
ミドリシジミの仲間は、光の当たり方や角度で、まったく翅の色が違って見えます。
このアイノミドリシジミもそうでした。来年は、もっと美しく撮ってあげたいと思います。
実際に見たら、感動します。是非一度、ご覧になってくだい。