ホタルの季節は既に始まっており、場所によっては終わっている状況だ。私自信、今年は、秩父のヒメボタルの発生状況を確認しただけで、ゲンジボタルはまだ見ていない。私にとって、一年中がホタルの季節であり、成虫が光りながら飛びまわる時期だけにこだわってはいない。また「ホタルしか知らない人にホタルは語れない」と思っており、他の昆虫や動植物、自然環境も知らなければ、生態系の一員であるホタルについては深く理解できないと思っている。だから、今年は主に他の昆虫の生態と生息環境を学び、写真として記録に残すことに時間を費やしている。しかしながら、ホタルと出会えば必ず記録には残している。
先日、韮崎市の山中においてゼフィルスを探索中にオバボタル(Lucidina biplagiata )と出会った。深い森の中の草地で数頭が葉先に止まっていた。オバボタルは、オバボタル属のホタルで、ゲンジボタルやヘイケボタルと違って一生を陸地で過ごす。卵、幼虫、蛹はよく発光するが、成虫になると、ほとんど発光はしなくなる。ゲンジボタルやヘイケボタルは、発光が雌雄のコミュニケーションになっているが、オバボタルは昼間活動し、発達した触角によってメスのフェロモンを感知して繁殖に至る。つまり、発光する必要がないのである。幼虫は、雑木林の林床に棲み、ミミズ等を食して成長し、一年で成虫になる。都市近郊の丘陵地から山地まで生息しており、他のホタルに比べれば、一番身近な存在である。今回、動画を撮影したので掲載する。
オバボタル
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
こんばんは。
ホタルでも光らないホタルの種類があるのですね。
卵、幼虫や蛹が光るのに不思議です。
そして一生陸地に住むのもホタルとして変わっていますね。
granma様、こんばんは。
オバボタルは、ホタルらしい格好をしていますが、光っているところを見たことがありません。一生を陸地で過ごすのですが、ゲンジやヘイケのように幼虫が水中で過ごすホタルの方が、実は珍しいのです。世界に2,000種類以上のホタルがいますが、幼虫が水中で過ごすホタルは10種類だけなんです。
こんにちは。
オバボタルとは初めて聞いた名前です。
いろいろあるんですね。
昨日、今日と良いお天気でしたが、きっとどこかに遠征されているんでしょうね。
収穫はいかがでしたか。
多摩NTの住人様、こんばんは。コメントありがとうございます。
世界には2,000種類以上、日本には49種類、そして東京都内には9種類のホタルが生息しているのですが、ゲンジとヘイケ以外は、一般的にはほとんど知られていません。オバボタルは、草原の花の上にも止まっていることがありますので、多摩NTの住人様もどこかで見ているかもしれません。結構、身近なホタルなんです。
土曜日は残念ながら仕事でしたので、日曜日に出かけてきました。何とか、目的は達成いたしました!