昆虫には体内時計があり、気象状況特に気温とは密接な関係があるので、ここ3年間の気象データ(東京都青梅市)を調べてみた。すると3月の平均気温は、6.0℃(2011)、6.7℃(2012)、9.9℃(2013)とかなり高い。これは今年桜の開花が異常なまでに早かった理由でもある。桜の開花後に花冷えを感じたが、データ上では、4月の平均気温約12.5℃(2011)~12.7℃(2013)とあまり差はない。しかしながら5月の平均気温は、 16.8℃(2011)、17.5℃(2012)、18.1℃(2013)と幾分高くなっている。
今年の東京は、チョウやトンボ類の発生が例年よりも1週間から10日ほど早く、アカシジミ属(Japonica)のアカシジミとウラナミアカシジミ等のアカシジミ属においては、異常なまでに大発生している状況があった。東京都内のある谷津では、草地を歩くと無数のアカシジミとウラナミアカシジミが多数見られた。また、いつもは、クリの花が咲く時期と重なるが、今年はクリの花はまだ咲いていなかった。この状況は、八王子市内の公園においても同様だ。ムカシヤンマにおいても、発生が早く、4~5頭も飛んでいる状況は珍しい。3月と5月の平均気温の高さ(昆虫のおいては、積算温度)が、発生を早めている原因と考えられるが、アカシジミ属の大発生の理由は不明だ。
一方、降水量を見てみると、今年の4月は161mmと平年並みであったにも関わらず、5月になると、256mm(2011)、261mm(2012)、38mm(2013)と極端に少ない。ある湿地帯では、湿地は乾き池も干上がってしまい、アオヤンマをはじめとするトンボ類は発生していない。おそらく死滅してしまったと思われる。
6月になっても、10日現在、まったく雨が降っていない状況だ。この雨不足は、昆虫たち、特に水生昆虫に大きな影響を及ぼしている。
もう、ホタルの季節となっており、千葉県の房総では、例年よりの一週間ほど早く発生している。東京都内では、毎年5月上旬が上陸時期であるが、今年は、5月11日、16日の上陸とやや遅れ気味になった、しかしながら、5月の気温が高いために蛹化の速度が早まり、成虫の発生は、計算上例年通りと思われる。
大発生しているウラナミアカシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F5.6 1/320秒 ISO 400 +1EV(撮影地:東京都西多摩郡瑞穂町 2013.06.02)
10日ほど発生の早いムカシヤンマ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F6.3 1/250秒 ISO 1250 +1EV(撮影地:東京都西多摩郡瑞穂町 2013.06.02)
こんにちは。
梅雨だと言うのに、少雨で田植えも出来ないというニュースがありました。異常気象は心配ですね。
今日から少し雨が期待できそうですが、台風被害もまた心配。
ちょうど良い雨と気温を望みたいですね。
多摩NTの住人様、こんばんは。
今日は、ようやく雨。恵みの雨ですが、台風も心配ですね。
私としては、土日は晴れて欲しいのですが・・・