星峠の棚田。「にほんの里100選」に選ばれた新潟県十日町市松之山・松代地域にある数多い棚田風景の中でも、2009年NHK大河ドラマ「天地人」のオープニング映像にも使用されたことのある「星峠の棚田」は有名な撮影スポットだ。以前から一度は見たいと思っており、今回、十日町市でのメインである「蝶の撮影」の前に寄ってみることにした。
情報によれば、観光バスでの撮影ツアーも訪れる場所でもあり、熾烈な場所取り合戦が予想される。そのために前日の19時に自宅を出発し、22時半に現地入りした。既に自家用車が10台止まっており、三脚も並んでいるが、まだ、どの場所からも撮影可能だ。どこが良いのか見て回るが、ロケハンもなく初めて訪れた場所で、しかも真っ暗では、棚田の枚数が一番多く写る撮影ポイントが分からない。とりあえず、他の人の三脚の隣に並べて、車に戻り朝まで寝ることにした。
3時に起床し、カメラを持って三脚の場所へ。車は30台以上に増え、マイクロバスも数台あるが、持ったほどの混み具合ではない。撮影開始である。
東の空が明るくなり始めると、「星峠の棚田」の全貌が明らかになる。棚田風景は、「日本の棚田百選」に認定されている千葉県鴨川市の「大山千枚田」で 棚田の夜明けを撮影しているが、「星峠の棚田」は、違った趣がある。「日本の棚田百選」には認定されていないが、十日町市松代特有の日本の原風景があり、青い空、朝焼けの空の色が棚田の水鏡に映る様は見事であった。
今回、棚田全体が綺麗に見渡せる一番よい撮影ポイントから撮ることができなかった。一期一会とは言え、定番の写真を撮っても、他の人々と同じ作品を作るだけであるが、片道220km、3時間半の距離は近くはない。やはり、定番の写真は収めておきたかった。事前準備として、明るい時間にロケハンしておくことの大切さを思い知らされた。
美しい棚田風景だが、昨今、過疎・高齢化・後継者不足などで農地として、また景勝地としての維持が困難になりつつあるという。十日町市では、日本の原風景「棚田」を守る「まつだい棚田基金」を設置している。
星峠の棚田
Canon EOS 5D Mark2 / EF17-35mm f/2.8L USM
絞り優先AE F18 10秒 ISO 100 -2/3EV(撮影地:新潟県十日町市 2013.05.18 4:14)
星峠の棚田
Canon EOS 5D Mark2 / EF17-35mm f/2.8L USM
絞り優先AE F18 3.2秒 ISO 100 -2/3EV(撮影地:新潟県十日町市 2013.05.18 4:21)
星峠の棚田
Canon EOS 5D Mark2 / EF17-35mm f/2.8L USM
絞り優先AE F18 0.5秒 ISO 100 -1/3EV(撮影地:新潟県十日町市 2013.05.18 4:35)
こんばんは~。
長旅、お疲れ様でした。
この風景を求めて、そんなに人が集まるのですか!?
ツアーバスまであるとは驚きですが、お写真を拝見すると、
分かるような気がします。
人と違った撮り方を求めたくなりますが、定番を押さえておくことも大切だと私も思います。
こういう美しい風景が失われつつあるのは、残念なことです。
時代の変化なので、仕方ないのかなぁ。
こんばんは。
夜明けの棚田の風景は昼間の棚田と又違った趣きがあって
良いですね。
最後のお写真の水を張られた田が明るくなって
青空が映りこんでいる様子は素晴らしいです。
遠くの山並みのシルエットの濃さが少しずつ変化していく
様子も素敵ですね。
うっすさん、こんばんは。
今月は、美人林に続いて2度目の十日町遠征。それなりに目的は達成しました。
棚田風景は、千葉や静岡でも見ていますが、十日町の棚田は趣があって、素晴らしいと感じました。ここは景勝地でありながら、見てお分かりのように農村なんです。これが日本の原風景なのですが、開発ではなく過疎による放棄放置問題が深刻なようです。
ギフチョウは、次々回に掲載します。
granma様、こんばんは。
どこの棚田を訪れても、風がなく晴れていれば、水鏡は見られますが、星峠の棚田は、霧がポイントなんです。夜明け前の光景は前奏で、日の出後にクライマックスを迎えます。
こんにちは。
素晴らしい棚田の夜明けですね。
撮影場所選定のご苦労が、文章から伝わってきます。
お疲れさまでした。
多摩NTの住人様、こんばんは。
早めに到着して、どの場所からでも撮影可能な状況だったにも関わらず、大きなミスを犯してしまった自分に反省しております。その場所の最上の光景を撮らなければ、作品としては成り立ちません。
しかしながら、十日町の自然を知り、学ぶことはできました。