コシボソヤンマ(Boyeria maclachlani)は、丘陵地の樹林におおわれた薄暗い囲まれた砂礫底の細流に生息し、朝と夕方に活発に活動する黄昏ヤンマで、和名の由来となっている腹部第3節の「くびれ」が著しいことが本種の特徴である。体長は約75mm~90mmと大柄で、体色は黒褐色の地色に縞模様のような黄色斑紋がある。雄の複眼は青緑色で、成熟すると翅の先端に褐色斑紋が現われる。
11日土曜日、前日の天気予報では朝から雨であったが、念のため午前4時に起きると星が見える。とりあえず出かけてみた。まずは、山梨県甲州市。今月の目標であるチョウを探しに行ってみた。峠近くまで車で行けるが、今日は、林道の途中に車を置いて、ゆっくりと歩いてみた。午前7時から往復5kmを探索したが、目当てのチョウは現れなかった。時期が少し早かったようだ。午前10時に引き上げ、中央道を戻る。高井戸ICで降り、環八、第三京浜、横浜横須賀道路で横浜市磯子区にある緑地へ向かう。午後1時半到着。探すのは、コシボソヤンマである。
森の谷間を流れる源流。と言っても渓流ではない。水は清列だが、底質は粘土層で浅く、礫はほとんどない。また、川には木々が覆いかぶさり薄暗い環境である。コシボソヤンマは、黄昏飛翔型で、日中は木の枝にぶら下がって休んでいるから、周囲の木々を丹念に探す。500m程の間を何度も往復するが、見つからない。見つかるのは、野生の日本リスばかり。時刻は午後3時。あと1往復したら諦めて帰ろうと思いながら奥まで進み、川岸に座って落胆していると、目の前をヤンマが横切った。もしや・・・後を追いかけると、川の上の狭い範囲を行ったり来たり忙しなく飛んでいる。まさしくコシボソヤンマである。飛翔写真の撮影を試みたが、ちょこまか動くのでピントが合わない。 30分ほど格闘していると、コシボソヤンマも疲れたのか、近くの枝に止まった。チャンスである。何枚か撮影すると、頭上の遥か上の茂みに飛んで行ってしまった。
今回のコシボソヤンマで、関東地方に生息するヤンマ科(13種類)すべてを撮影することができた。次の記事で「まとめ」てみようと思う。
コシボソヤンマ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F5.6 1/60秒 ISO 400 ストロボ使用(撮影地:神奈川県横浜市 2012.08.11)
コシボソヤンマ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F6.3 1/60秒 ISO 400 ストロボ使用(撮影地:神奈川県横浜市 2012.08.11)
コシボソヤンマ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F4.5 1/60秒 ISO 400 ストロボ使用(撮影地:神奈川県横浜市 2012.08.11)
コシボソヤンマ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F5.6 1/60秒 ISO 400 ストロボ使用(撮影地:神奈川県横浜市 2012.08.11)
コシボソヤンマ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F3.5 1/250秒 ISO 2500(撮影地:神奈川県横浜市 2012.08.11)
コシボソヤンマ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F3.5 1/250秒 ISO 2500(撮影地:神奈川県横浜市 2012.08.11)
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