ジョウザンミドリシジミ(Favonius taxila taxila)は、前記事のハヤシミドリシジミ(初撮影)と同じオオミドリシジミ属の山地性ゼフィルスで、和名のジョウザン(定山)は、北海道の名勝地定山渓で最初に発見されたことにちなむ。ブナ科のミズナラやコナラ林に生息。
今回の目的は、ゼフィルス。ジョウザンミドリシジミとアイノミドリシジミだ。2種とも山地のミズナラやコナラ林に生息し、奥多摩(絶滅危惧Ⅰ類)でも見られるというが、どこに行ったらよいのか分からず、暗中模索で勘を頼りに福島県南会津郡へ向かった。午前1時出発。片道280kmをひた走る。高速道路を降りてからの90kmは、暗い山道で、しかも濃霧。夜間の濃霧は、過去に3回経験があるが、いつもドキドキである。なんとか切り抜けて5時に到着。早速、山道を登り始める。天気は曇り。気温19℃。南会津は、栗の花が今満開だ。ジョウザンミドリシジミは、早朝から活動すると言われているが、実際は何時なのか?それより、ここにいるのか?あちこちロケハンしながら、現れるのを待った。
6時15分。遠くのコナラの木の回りを飛ぶチョウを発見。急いで駈けよると、翅表が青い!すると、下草に止まった。そーっと近づく。閉じた翅裏からジョウザンミドリシジミと判明。遠くまで来た甲斐があった。さあ、開いてくれ・・・開いた!何と美しいマリンブルーなのだろう。周囲を見渡せば、他に2頭が下草で翅を広げてアピール。しばらくすると、近づいてきた別のオスと卍巴飛翔を始めた。かなりしつこい。 20分以上、追いかけまわしていた。
そろそろ7時。これからが本番と思いきや雨。すぐ止むだろうと木の下で雨宿りするが、段々と本降り。ジョウザンミドリシジミもコナラの梢に避難。止みそうもない雲行きに、あえなく撤収。帰路に着いた。
今回、ジョウザンミドリシジミの確実な生息地を見つけ、撮影もできた。まだ発生初期で、新鮮な個体ばかりだ。天候にもよるが、次週も再度訪れ、今度はアイノミドリシジミを撮りたいと思う。
ジョウザンミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 2000(撮影地:福島県南会津郡 2012.07.15 6:26)
ジョウザンミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F10 1/250秒 ISO 3200(撮影地:福島県南会津郡 2012.07.15 6:27)
ジョウザンミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F10 1/320秒 ISO 3200(撮影地:福島県南会津郡 2012.07.15 6:28)
ジョウザンミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F10 1/250秒 ISO 2500(撮影地:福島県南会津郡 2012.07.15 6:29)
ジョウザンミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F11 1/200秒 ISO 3200(撮影地:福島県南会津郡 2012.07.15 6:53)
ジョウザンミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F11 1/250秒 ISO 3200(撮影地:福島県南会津郡 2012.07.15 6:53)
ジョウザンミドリシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F11 1/200秒 ISO 3200(撮影地:福島県南会津郡 2012.07.15 6:54)
本当に綺麗なマリンブルーですね。
苦労して来た甲斐がありましたね。
雨は残念でした。
また次が楽しみになりましたね。
こんばんは。
旅行と写真のブログへのアップで時間がかり、
しばらく伺わなかったら
綺麗なシジミチョウがアップされていました。
シジミチョウの種類は地味な色と思っていたのですが
羽を広げると鮮やかな青い色をしていてとても綺麗なので
驚いてしまいました。
こんなに綺麗だったら遠くまでいらしてお撮りになるのが
分かるような気がします。
多摩NTの住人様、こんばんは。
現地の滞在時間は2時間で、雨の為にチョウを見つけてから30分で引き上げなければなりませんでした。撮影できたのは、このジョウザンミドリシジミだけですが、こうして美しいチョウに出会えると、遠くまで行った甲斐がありました。ただ、見つけるまでは、祈っておりました。
天候次第ではありますが、予定を変更して、もう1種撮るために、また次週行って来ようと思います。
granma様、こんばんは。
シジミチョウの中でも、ゼフィルスと呼ばれるミドリシジミも仲間は、翅表が緑や青の輝く色をしています。1年前から念入りに計画をして、今年は、このゼフィルスたちを撮ろうと決めておりましたので、出会いと撮影の成功に、自己満足しております。
まだ、時期的に1~2回ほどチャンスがありますので、今度は違う種類のゼフィルスを撮りに、また出かけてこようと思います。