ウラクロシジミ(Iratsume orsedice orsedice)は、シジミチョウ科に属するゼフィルスの一員だ。食樹はマンサクで、開けた二次林よりも森林に多い。ウラクロシジミのオスの翅表は、輝く青緑ではなく、黒でもない。真珠のような輝きをもった白銀色なのである。
朝5時。雲ひとつない猪苗代湖。ウインドブレーカーを着ていないと寒いくらいだが、梅雨とは思えないさわやかさに、不眠からくる目眩も消える。早速、ミドリシジミのポイントで待機したが、残念ながら、まだ発生していない様子。無性に悲しくなってきた。仕方なく場所を変えて散策。雑木林の近くにあるベンチで休憩しながら、何気なくクヌギの大木に目をやると、チラチラと白っぽいチョウが飛んでいた。近づくと、高さ3mほどの葉の上に止まっている。望遠レンズで覗くとミドリシジミの仲間であることは分かった。ただ、遠い。落ちていた枝で葉を揺らすと、飛び立った。何と、翅表が白いではないか。あちこち飛び回って、最後に、運よく目の前の葉に止まってくれた。初見、初撮影である。その後は、頑なに翅を閉じ、真珠のような輝きを撮ることは出来なかった。
ウラクロシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/160秒 ISO 3200(撮影地:福島県会津若松市 2012.06.30)
ウラクロシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/160秒 ISO 3200(撮影地:福島県会津若松市 2012.06.30)
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