ハッチョウトンボ(Nannophya pygmaea)は、環境省指定指標昆虫の一種で、昨年、尾瀬ヶ原にて撮影し、「ハッチョウトンボ(尾瀬)」として掲載しているが、木道から望遠マクロで撮った証拠程度ものであったから、今回、撮り直しとして岐阜県内で撮影したものを掲載する。
私は、子供の頃にハッチョウトンボは、尾瀬のような高地の湿原に生息するトンボと勝手に思い込んでいたが、実際は、平地から丘陵地・低山地にかけての湿地や湿原、休耕田などに生息している。尾瀬ヶ原のような高地の湿原での生息は、むしろ珍しい。今回の撮影場所は、標高240mで8畳ほどしかない湿地である。ただし、環境は東京の丘陵地にある谷戸の湿地とは全く異なっており、日当たりがよく、山麓からの湧水が流れ込む極浅い水深の湿地であった。そこに十数頭のハッチョウトンボが確認できた。メスは目立った体色変化が見られないが、オスは羽化直後は黄褐色で、次第に色が濃くなり、成熟して真っ赤になるが、これら様々な段階の個体が入り混じっていた。
ハッチョウトンボは、日本一小さなトンボである。マクロレンズで撮ると、その大きさが全く伝わらないので、我が汚い親指と一緒に撮ってみたので比較していただきたい。
ハッチョウトンボ(オス)
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F5.6 1/80秒 ISO 160(撮影地:岐阜県 2012.06.23)
ハッチョウトンボ(オス)
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F8.0 1/100秒 ISO 640(撮影地:岐阜県 2012.06.23)
ハッチョウトンボ(メス)
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F6.3 1/80秒 ISO 200(撮影地:岐阜県 2012.06.23)
ハッチョウトンボ(未成熟オス)
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F6.3 1/100秒 ISO 400(撮影地:岐阜県 2012.06.23)
ハッチョウトンボ(未成熟オス)
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F6.3 1/100秒 ISO 320(撮影地:岐阜県 2012.06.23)
ハッチョウトンボ(メス)
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F6.3 1/100秒 ISO 160(撮影地:岐阜県 2012.06.23)
ハッチョウトンボ(メス)
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F6.3 1/100秒 ISO 125(撮影地:岐阜県 2012.06.23)
ハッチョウトンボはどこに居るのか分かりませんでした。
でも,「湿地ある所トンボあり」が分かってきました。
雄は目も覚めるような赤い色をして目立つのに
雌は地味な色で目立たないようにしていることに気づきました。
雄の顔が奴さんに似ていておかしくなってしまいました。