アオヤンマ(Aeschnophlebia longistigma)は、ヤンマ科アオヤンマ属で、他のヤンマ類のように腹部第3節が細くならず、体形は全体がずん胴型。体色は鮮やかな緑色をしており、ヨシやガマなどの抽水植物が繁茂して、腐葉土などの堆積物が多い池沼や湿地に生息している。
私の憧れであり幻であったアオヤンマ。昨年、訪れた千葉県の池に行ったみた。そこは安定した生息地で、多くのアオヤンマが飛びかっていた。昨年は、アオヤンマに掲載したように、メスが中心であったので、今年はオスの写真撮影が目的である。
午前7時、池に到着。まだ早いのか、何も飛んでいない。8時になる頃、ようやくアオヤンマが姿を見せ始める。アシの間を縫うように飛んでは、消えてしまう。時折、上空高く舞いあがり、池に隣接する林へと行ってしまい、なかなか写真に撮れない。2時間が経過する頃、アオヤンマの行動パターンが解ってきた。3m先の茂みに降りて草に止まった所を撮影。3時間を越えた頃、偶然、弱ったアオヤンマのオスが近くの茂みに止まり撮ることもできた。途中、メスが産卵する光景も収めることができた。メスは、産卵に集中すると、ちょっとやそっとでは逃げないことも分かった。メスは、全身が緑色で、黒のストライプが目立つが、オスは腹部が水色で、より美しい。(そのほか、メスは脚の基部が赤く、翅も薄茶色である。)
アオヤンマは、環境省RDBには準絶滅危惧(NT)として記載され、東京都や千葉県のRDBでは絶滅危惧Ⅰ類にランクされ、神奈川県では絶滅としている。アオヤンマが生息する環境は、激減の一途をたどっているので、現存する生息地は、何とか保全しなければならない。
アオヤンマ
Canon EOS 7D / EF100-300mm f/4.5-5.6 USM
絞り優先AE F8.0 1/400秒 ISO 200(撮影地:千葉県 2012.06.02)
アオヤンマのメス(産卵)
Canon EOS 7D / EF100-300mm f/4.5-5.6 USM
絞り優先AE F8.0 1/500秒 ISO 200(撮影地:千葉県 2012.06.02)
アオヤンマのオス
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F6.3 1/250秒 ISO 400(撮影地:千葉県 2012.06.02)
アオヤンマのオス
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F5.6 1/250秒 ISO 320(撮影地:千葉県 2012.06.02)
アオヤンマのオス
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F5.6 1/200秒 ISO 320(撮影地:千葉県 2012.06.02)
アオヤンマのオス
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F4.5 1/250秒 ISO 200(撮影地:千葉県 2012.06.02)
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