トラフトンボ(Epitheca marginata)は、挺水植物や浮葉植物が繁茂する、海沿いに近い比較敵深くて大きい池沼に生息するエゾトンボの仲間である。東京都では絶滅とされ、関東を中心に絶滅危惧Ⅰ類にランクされるほど数が減ってきている。訪れた磐田市の池でも生息数は少ない。
エゾトンボの仲間は、全身が光沢を帯びているが(例:タカネトンボ)、トラフトンボは、名前にあるように地味な黄色と黒の虎斑模様が特徴である。ただし、複眼は成熟すると金属光沢のあるグリーンになり、エゾトンボの仲間らしい。また、トラフトンボのもう1つ大きな特徴として、メスは腹部先端に卵塊を作って、1回だけ打水してその卵塊を沈水植物に絡ませるような産卵を行うことである。
トラフトンボは、4月下旬頃から羽化し6月上旬頃まで見られるトンボだが、羽化した成虫は近くの林縁の草地などに移動し、未熟期間を過ごす。写真は未成熟のオスで、まだ複眼は羽化して間もない感じのようだ。今度は、成熟した個体と産卵シーンに挑戦したい。
トラフトンボ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F6.3 1/160秒 ISO 640(撮影地:静岡県磐田市 2012.4.29)
トラフトンボ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F6.3 1/160秒 ISO 400(撮影地:静岡県磐田市 2012.4.29)
トラフトンボ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F6.3 1/160秒 ISO 500(撮影地:静岡県磐田市 2012.4.29)
トラフトンボ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F6.3 1/160秒 ISO 640(撮影地:静岡県磐田市 2012.4.29)
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