シリーズ 初冬の霧ヶ峰 最終回
初冬の霧ヶ峰。最終回は、樹氷。美ヶ原や霧ヶ峰では、樹氷も見られる。冬期に低気圧や寒冷前線が通過すれば雪になりカラマツ等の枝に付着する。霧氷(着氷)と着雪が繰り返され、互いの粒子が結合して樹氷となるのである。樹氷は、風上側へ向かって羽毛状に成長し、風が強いほど風上に成長する。山形県の蔵王ほどモンスター的ではないが、冬の景観の1つとなっている。
私の心を引きつけて離さない霧氷。週末しか出かけられない私にとっては、希少種の昆虫のようになかなかお目にかかれないのが、魅力の1つだろう。霧氷は、雲や霧が低温によってカラマツ等の枝に氷となって付着したものだ。霧氷が付くには、低気圧や寒冷前線の通過後、つまり湿度が高い状態の後に西高東低の冬型気圧配置になって気温が-5℃以下で無風であることが必須条件であるが、美ヶ原や霧ヶ峰では、低温ならば霧氷が付くことが多いと聞く。これは、シベリアからの季節風に関係があるようだ。シベリアからの低温で乾いた北西の季節風は、日本海で水蒸気をもらい湿った低温の風となり、北アルプスにぶつかって上昇気流になる際に多量の雪を生成し降らせる。この風は、大雪を降らせたため凝結核を失い、0℃以下でも雪となれない過冷却水滴を含んで松本盆地を越え、美ヶ原や鉢伏山、霧ヶ峰にぶつかった衝撃でカラマツ等の枝に氷となって付着し、霧氷となるようである。八ヶ岳の東側に位置する八千穂高原でなかなか見られないのも納得がいく。
撮りたいと思う霧氷の光景を100とすれば、今回の霧ヶ峰での達成度は50%だが、一期一会の素晴らしい自然風景に出会えたことには違いない。今後は、単なるスナップではなく芸術的な写真が撮れるように勉強し実践したい。霧氷撮影への飽くなき挑戦は、始まったばかりである。
樹氷
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F22 0.5秒 ISO 100 +2EV(撮影地:長野県諏訪市霧ヶ峰 2011.12.10 6:56)
樹氷
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F22 1/20秒 ISO 100 +2/3EV(撮影地:長野県諏訪市霧ヶ峰 2011.12.10 8:16)
こんばんは。
体調を崩されてその後回復なさったでしょうか?
平日にお仕事をなさっていて、週末に早朝のドライブ、それも
厳しい寒さの霧が峰へ。
きっとお体が休養してほしかったのではないでしょうか?
これからが本格的な冬が始まるのであせらずに次の機会に
良いお写真を撮って下さい。
アップなさった2枚目のお写真、輝く雪原の向こうに見える
奥行きのある樹氷の光景、素敵ですね。
最後は樹氷ですか。
本当に綺麗ですね。
樹氷は蔵王というイメージでしたが、霧ヶ峰でも見られるんですね。いつかは見てみたいものですが、なかなか機会がありません。綺麗な写真を有り難うございます。
多摩NTの住人様、こんばんは。
霧ヶ峰は、スキー場もあって車で行けるところです。
奥まで行かなくても、スキー場近くで霧氷や樹氷が見られますので、
機会がございましたら、一度ご覧になるのも良いかと思います。
granma様、こんばんは。
お気づかいありがとうございます。
少々、遊びすぎたのでしょう。腰痛に悩む一週間に加え、
週末には腹痛も加わり、ダウンしてしまいました。
かなり良くなってきましたので、明日から、またがんばります。