日曜日も台風の影響で天気は悪いだろうと思い、8時半に起きて、世界陸上のマラソンを見ながら家族揃っての朝食。ベランダに出て空を見ると、微妙だが幾分回復傾向に思える。二日間も家に閉じこもってはいられない。とりあえず、出かけることにした。
フィールドに10時半に到着。小さな小川は水量が多かったが、稲はなぎ倒されておらず、それほど台風の被害はないようだ。いつものコースを探索し、最後にヨツボシトンボが生息する湿地に行くと、水際から茶色の大きなヤンマが飛び立った。辺りを一回りして、再び湿地に戻ってきた。何と マルタンヤンマのメスである。しばらくホバリングすると、湿地の草の中へ降りていった。
ここで、突然の雨。傘を車に置いてきてしまったので、近くの林の中へ避難。なかなか止まない。止むどころか、雨風ともにどんどん強くなる。葉の生い茂った大木の下でも、しずくが沢山落ちてくる。30分ほど我慢すると止んできて、日が差してきた。
湿地に行ってみるとマルタンヤンマの姿はなかった。きっと私のようにどこかで雨宿りしているに違いない。写真を撮っていないから、このまま諦めるわけにはいかない。車に戻って一服し、1時間後に再度行ってみた。すると、いるではないか。しかも産卵をしているのである。この場所にマルタンヤンマが生息していることは知っていたが、実際にここで見るのは初めてであるし、産卵シーンも初見である。一ヶ所に1~2分、飛び立って別の場所で1~2分の産卵行動。300mmのズームで撮っていたが、気が付けば、私の周りを飛んでいて、私に止まりそうだ。じっと動かないでいると、すぐ目の前の茂みに降りて産卵。90mmマクロに付け変えて寄ってみる。産卵に夢中なのか、20cmまで寄っても逃げない。マルタンヤンマの産卵の様子をしっかりと写すことができた。貴重な記録である。
マルタンヤンマ(メス)
Canon 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F3.5 1/60秒 ISO 400 -2/3EV ストロボ使用(撮影地:東京都 2011.8.14)
産卵するマルタンヤンマ
Canon 7D / EF100-300mm f/4.5-5.6 USM
絞り優先AE F5.6 1/500秒 ISO 200(撮影地:東京都 2011.9.4)
産卵するマルタンヤンマ
Canon 7D / EF100-300mm f/4.5-5.6 USM
絞り優先AE F5.6 1/500秒 ISO 250(撮影地:東京都 2011.9.4)
産卵するマルタンヤンマ
Canon 7D / EF100-300mm f/4.5-5.6 USM
絞り優先AE F5.6 1/500秒 ISO 250(撮影地:東京都 2011.9.4)
産卵するマルタンヤンマ
Canon 7D / EF100-300mm f/4.5-5.6 USM
絞り優先AE F5.6 1/500秒 ISO 250(撮影地:東京都 2011.9.4)
産卵するマルタンヤンマ
Canon 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F5.6 1/60秒 ISO 400 +2/3EV ストロボ使用(撮影地:東京都 2011.9.4)
素晴らしい。見事にとらえましたね。
僕が撮影した湿地と同じだと思いますが。この地はマルタンヤンマの個体数はかなり多いです。僕が訪れた時には6頭ほどの雌が産卵していましたが何しろ敏感で近寄れませんでした。
ピーク時ですと水田にも降りて産卵している風景に遭遇できます。
そろそろマルタンヤンマも終盤ですがこの時期ならではの日中に飛翔するオスの姿が見られるかもしれなせんのでチャンスは少ないですが狙ってみるのも面白いかと思います。
世田谷は雨が降らずにすみましたが、
マルタンヤンマを撮影された場所は時折雨が降ったのですね。
雨に濡れながらも我慢なさった甲斐(?)があって
貴重なお写真が撮れて良かったですね。
間近かでご覧になって感激なさったことでしょう。
珍しいお写真を見せて下さってありがとうございました。
kojeee様、お褒め頂き恐縮です。
都心の公園で出会うより、この場所で出会うほうが感動的な感じです。
是非、オスにも会ってみたいと思います。
先日、静岡県の池に行きましたら、早朝にマルタンヤンマが群飛していたのですが、
岐阜ナンバーのレンタカーでやってきた男性三人組が、捕虫網で捕まえておりました。
彼らは、論文も書かないただの採集マニアでしょう。
法的規制がない場所なので、口は出せませんでしたが、たいへん憤りを感じます。
東京のこの場所は宝ですから、採集マニアからは守らねばなりませんね。
granma様、こんばんは。
自宅付近は、一日中雨は降らなかったようですが、多摩方面は、時折大雨でした。
それでも、生き物たちは一生懸命です。
子孫を残すために、懸命に生きておりました。
誰もいない里山で、一人感動しながらシャッターを切っておりました。
こんばんは~。
おー、マルタンの産卵、貴重なシーンに出会われましたね。
休息している姿を見つけるのも大変なのに、
行動している姿を見るのは、とても貴重ですね。
マルタンは単独産卵なんですね。
実は私も今日行こうかと思ったのですが、
外を覗いたときには雨が降っていたので、やめてしまいました。
行けばよかったなー。
2日も家にいたら、どうにかなりそうで、ダメもとで出かけました。狙いは全然別のものでしたが、全く出会えず、代わりに偶然でしたが、貴重なマルタンヤンマの産卵シーンを撮影できました。来年は、この地で、マルタンヤンマの羽化シーンやぶらさがりの様子を観察したいと思います。