昨今、ビオトープが盛んに作られている。本来、ビオトープ(Biotop)の概念には、池とか水辺等と言った意味は一切含まれず、もともと生物群集の生息空間を示す生物学用語で、「本来の生態系が保たれた空間」のことであり、生物が生息する自然環境そのものがビオトープなのであるが、公園等に人工的に作られた湿地や池をビオトープと呼ぶことの方が、一般的になっている。これら湿地や池では、自然環境と同じ生態系が構築されることはない。なぜなら生態系は、湿地や池だけでなく周辺の物理的環境や景観までも含めて、そのつながりの中で形成され、当然、多様な生物群の存在と関わりも重要になるからである。ある特定の生物を自生させようと思っても、なかなか成功しない理由はここにある。特に「ホタル」は、その代表と言える。
しかしながら、トンボにおいては公園のビオトープにおいても比較的定着率が高いように思う。荒廃した里山を苦労して復元し、ようやく僅かながら戻ってきたヨツボシトンボが都市公園のビオトープでは、群れるように飛んでいたりする。ギンヤンマもたくさん飛んでおり、これらトンボたちは、ここで産卵し羽化もする。こうした公園のビオトープに多くのトンボが生息することは、悪いことではない。ただ、ビオトープでしか見られなくなることは避けなければならない。やはり、本来の自然環境を保全、復元することに力を注ぐことが必要だ。
ギンヤンマ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 250(撮影地:東京都立川市 2011.5.21)
ギンヤンマ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 200(撮影地:東京都立川市 2011.5.21)
ヨツボシトンボ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/200秒 ISO 320(撮影地:東京都立川市 2011.5.21)
シオヤトンボ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 200 -1EV(撮影地:東京都あきる野市 2011.5.22)
オオイトトンボ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/400秒 ISO 200(撮影地:東京都あきる野市 2011.5.22)
オオイトトンボ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/400秒 ISO 200(撮影地:東京都あきる野市 2011.5.22)
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