昨今では、写真のほとんどをデジタルカメラで撮影している。現像のスピードや経済的な面ではフィルムより勝り、解像度は互角である。細部まで忠実に、しかもシャープに捉えてくれる点では、勝っているかもしれない。しかしながら、色彩が比較的単調な被写体はともかく、色彩豊かな花々や風景写真になると、フィルム、特にリバーサルフィルムには到底及ばない。それは、デジタルカメラの撮像素子が、各画素に対してカラーフィルタを置き、それぞれ赤、青、緑の強さを感知してデータを合成することで色を再現しているからである。長年、リバーサルフィルムで撮影してきた者にとっては、デジタルの平面的で中間のない色彩はひじょうに物足りない。デジタルで、リバーサルフィルムの色彩が出せないものだろうか・・・
試行錯誤の結果、少しだけフィルムらしい色彩に近づいてきた。まずは、ムラサキハナナ、スミレ、オオイヌノフグリ。色彩には好みもあるが、これらは、Fuji filmのProvia100風に仕上げた。
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ムラサキハナナ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F3.2 1/2500秒 ISO 400(撮影地:東京都西多摩郡日の出町 2011.4.24)
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スミレ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F2.8 1/400秒 ISO 400(撮影地:東京都あきる野市 2011.4.16)
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オオイヌノフグリ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F6.3 1/320秒 ISO 200(撮影地:東京都あきる野市 2011.4.2)
こんにちは。
なかなか難しいんですね。
やはりデジタルでは、出せない色彩があるんですね。
もっとも私は、デジタルの簡易さのほうで満足しています。
ムラサキハナナの色が素晴らしいですね。
巧みな撮り方で見とれてしまいます。
紫色の花を撮ると、実際に見ている色と違ってしまい
いつもがっかりします。
試行錯誤なさったとのこと、実際の色に近くて綺麗ですね。
こんばんは。デジタル写真はフィルムとは根本的に違うものと思っています。しかしながら、記録であり、一瞬を永遠にする芸術であることには違いはありません。それならば、デジタルの正確さや利便性にフィルムの良さを付加すれば、すばらしいものになるはずです。
写真は視覚的なものですから、色彩はもっとも重要です。これからも、いろいろと研究して色を追求していきたいと思います。