屏風ケ浦の荒々しい景観は、海食(波による浸食)によって形成されたものだが、近づいてみると、アメリカの「グランドキャニオン」に似た、縞模様の地層がむき出しになっている。屏風ヶ浦に露出する地層は犬吠層群と呼ばれる海成層で、下部の名洗層と、それに重なる飯岡層に分けられている。太平洋の激しい波浪によって柔らかい飯岡層からなる海食崖は激しく侵食され、侵食された砂が流されて、九十九里浜の砂浜海岸になるのだという。屏風ケ浦は、鎌倉時代以降、2~6kmも後退し、鎌倉時代にあった佐貫城は、はるか沖合いに没しているという。昨今では、消波ブロックによって侵食は防げるようになっているようである。地質学的にも貴重な屏風ケ浦。太古の歴史を感じることができる場所である。
屏風ケ浦の地層
Canon EOS 5D Mark2 / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE
絞り優先AE F11 1/20秒 ISO 100 -2/3EV(撮影地:千葉県銚子市 2011.1.9 7:17)
屏風ケ浦の地層
Canon EOS 5D Mark2 / Carl Zeiss Planar T* 1.4/50 ZE
絞り優先AE F11 1/13秒 ISO 100(撮影地:千葉県銚子市 2011.1.9 7:17)
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