東京の里山には、まだアカハライモリ(Cynops pyrrhogaster)がたくさん生息している。同じ池にはモリアオガエルやトウキョウサンショウウオもいるから、少々厄介者だが、アカハライモリもまた里山の象徴でもある。腹の赤黒の斑点模様は毒を持つことを知らせている。フグと同じテトロドトキシンという毒を持っていて、以前、アカハライモリを触った手を洗わずに「おにぎり」を食べたところ、2日も手がしびれた経験がある。
アカハライモリは、トウキョウサンショウウオと違い、成体は水中ですごすことが多いが、幼生は、トウキョウサンショウウオと同じような形態をしており、成長すると上陸する。幼体は、森林内などで小さな昆虫や陸棲貝類、ミミズなどの土壌動物を捕食して3-5年かけて成長し、成熟すると再び水域に戻ってくる。小さなアカハライモリを見ることがないのはそのためである。
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アカハライモリ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F2.8 1/125秒 ISO 250(撮影地:東京都あきる野市 2010.08.15)
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アカハライモリ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F2.8 1/160秒 ISO 400(撮影地:東京都あきる野市 2010.08.15)
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