日本には、ホタル科(Lampyridae)とは別にベニボタル科(Lycidae)という種類もおり、ホタル科と近縁ではあっても、発光は一生を通じて全くしない。写真はベニボタルの仲間であるクロバヒシベニボタル(Dictyoptera elegans)と思われるが、ベニボタル科は、我が国にはおよそ90種ほど生息しており、またその資料も少ないため確実ではない。見つけたときは、大きさや色形からホタル科のオバボタルと思い、マクロレンズで覗くまではそう思っていたほど、形態や色がベニボタルの仲間としては珍しい。これで、発光器があれば、新種の陸生ホタルの発見となるのだが、残念ながら撮影後に見失ってしまい、腹部を観察することは出来なかった。ベニボタルの仲間であっても、珍しい種類であるならば、標本として保管することも大切であるから、写真撮影だけで終わってしまったことをたいへん後悔している。
クロバヒシベニボタル
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F2.8 1/100秒 ISO 800(撮影地:長野県下高井郡山ノ内町 2010.07.31)
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