小さな被写体を大きく撮影する時は、マクロレンズを使用するが、一般的なマクロレンズの拡大率は等倍までである。つまり、35mmのフィルム上に実物大の大きさが写るのであるが、1mm以下の被写体を大きく写すには、それでは物足りない。そこで、カメラボディとレンズの間に中間リング(エクステンションチューブ)を取り付ける方法もある。ただ、2倍くらいが限度である。これ以上の拡大になると、ベローズが必要だ。ベローズは、蛇腹を延ばすことで拡大撮影が可能だ。(キャノンでは、高価だがレンズ単体で5倍まで撮影できるレンズも市販されている。)
写真は、Canonのデジタルカメラ EOS 7D にオリンパスのオートベローズを付けたもの。これまではオリンパスOM-2で使用し、フィルムで撮影していたが、デジタルでも撮影できるようにしてみた。ベローズを使った撮影では、レンズに絞りリングが付いていないと撮影できないので、レンズはオリンパスのズイコーマクロレンズが付いている。この組み合わせでは、およそ7倍もの倍率で撮影できる。(35mm換算では、およそ4.4倍) 超マクロ撮影システムと言える。非実用的なマクロ・システムだが、風のない室内などにおいて、たいへん小さなものを撮影するには、とても良い。レンズの最小絞りはF22なので、被写界深度はたいへん浅いが、デジタルカメラのライブビュー機能を使えば、シビアなピント合わせも比較的楽である。
写真は、クロマドボタルの卵を撮影したものである。土の上にばらまくように産卵しており、その1つを拡大撮影した。1mm弱の卵を、ここまで大きく写すことができる。トリミングはしていない。今度は、コケに産み付けられたゲンジボタルの卵を撮影しようと思う。
超マクロ撮影システム
Canon EOS 7D / OLYMPUS ZUIKO MC AUTO-MACRO 50mm F3.5 / AUTO-BELLOWS M-System
クロマドボタルの卵
Canon EOS 7D / OLYMPUS ZUIKO MC AUTO-MACRO 50mm F3.5 / AUTO-BELLOWS M-System
絞り優先AE F22 1/6秒 ISO 3200
こんばんは。ご無沙汰しておりました。
すごいマクロの機材ですね。
絞りf22で被写界深度がこんなに薄いとは
手持ちでピントをあわせる次元ではないですね(笑)
ここまで来ると、顕微鏡の世界な感じがしました。
これだけ小さいものを写すとなると
被写体探しも難しそうですね。
でも面白そうです。
このシステムで撮られる写真を楽しみにしています。
zima様、ありがとうございます。F22では、ほとんど被写体の表面にしかピントが合いません。絞り値が F45 まであるSIGMA MACRO 50mm F2.8 EX DG というレンズも持っているのですが、レンズに絞りリングがないのでベローズには取り付けられないのが残念です。まあ、ここまでクローズアップする必要もあまりないのですが・・・
今後は、ホタルの卵もそうですが、他には花粉や小さな昆虫の顔など、普段見られない世界を撮ってみようと思っております。今後とも、よろしくお願いいたします。