オオオバボタル(Lucidina accensa Gorham, 1883 /オバボタル属)は、オスは体長が、約14mm、メスは約15mmで、ゲンジボタルと同じくらいの大きさがあり、同属のオバボタルよりもかなり大きい。たいへん鮮やかな赤斑が特徴で美しいホタルである。触角がとても発達しており、フェロモンによる求愛行動。昼間活動し、発光するのは、羽化直後だけである。
オオオバボタルの生態は、一般的な陸生ホタルの生態と比較すると相違点が多い。多くの陸生ホタルは、雑木林などの林床で生活し、落ち葉の下などに隠れて陸生の貝などを食べている。蛹になる時は、土まゆをほんとんど造ることなく、土の上で転がるように蛹化し、羽化する。オオオバボタルの生息環境は、写真のように低山地の林道脇であり、他の陸生ホタルと変わらないが、幼虫は、林道脇に積み上げられた放置木の中で生活する。自分で木に穴を掘るのではなく、カミキリムシが空けた穴に潜み、ミミズを捕食する。そして、そのまま木の穴の中で蛹になり、羽化する。
東京都内での生息地は、たいへん限られており、生息数も多くはないが、写真の場所は、毎年必ず観察する事ができる。右斜面の茂みの中には、腐った放置木が幾つも積み重なっており、ほんの5mくらいの範囲に10匹程度は確認できる。この日は小雨交じりの天候のため、オオオバボタルは飛ぶことなく、草の裏で休んでいた。無理矢理、葉の表に移動させると、しばらくじっとして死んだふりをするのも面白い。(天候がよく、活発に飛び回る時でも同様である。)
オオオバボタルの生息地
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F2.8 1/160秒 ISO 400(撮影地:東京都青梅市 2010.06.26)
オオオバボタル
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F2.8 1/160秒 ISO 500(撮影地:東京都青梅市 2010.06.26)
オオオバボタル
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F2.8 1/125秒 ISO 500(撮影地:東京都青梅市 2010.06.26)
オオオバボタル
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F2.8 1/160秒 ISO 800(撮影地:東京都青梅市 2010.06.26)
オオオバボタル
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F2.8 1/125秒 ISO 400(撮影地:東京都青梅市 2010.06.26)
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