ナガレタゴガエル( Rana sakuraii Matsui et Matsui, 1990 )は1978年に東京都奥多摩の日原川で発見され、1990年に新種として記載された、世界的にも珍しい渓流性のアカガエルの仲間である。タゴガエルに形態が似ているが、頭部がへん平で吻端がとがり、鼓膜が無いので見分けが付く。また、後ろ足が特に長く水かきが発達している。ナガレタゴガエルは、早春に渓流の淵で産卵するが、前年の秋から渓流の水中に入り越冬する。繁殖期になると、水中での皮膚呼吸を助けるために、オスのカエルは胴側部と大腿部の皮膚が伸びてブヨブヨの体になる。
写真は3月22日に撮影したもので、渓流脇の水が溜まった所に、10匹以上のナガレタゴガエルが水中に留まっていた。卵塊も多くあったが、すでに繁殖期が過ぎ、卵もほぼオタマジャクシの形が分かる程にまで成長していた。
写真に撮ることはできなかったが、同月20日に青梅市内の渓流でゲンジボタルの幼虫を観察している時、渓流の斜面の土の中で鳴くタゴガエルにも出会った。
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F2.8 1/250秒 ISO 200(撮影地:東京都西多摩郡檜原村 2010.03.22)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F2.8 1/160秒 ISO 800(撮影地:東京都西多摩郡檜原村 2010.03.22)
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