いつも、ブログ「ホタルの独り言」をご覧いただきまして、ありがとうございます。
この度、ホームページの容量、ブログ・システムの不具合等の問題により、以前に利用しておりましたgooブログにて「ホタルの独り言 Part2」として再開することに致しました。
今後とも、引き続きご覧いただきたく、どうぞよろしくお願い申し上げます。
東京ゲンジボタル研究所 代表 古河 義仁
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東京ゲンジボタル研究所 代表 古河 義仁
天気の悪い一週間であった。極めつけは、9日水曜日に近畿に上陸した台風18号と台風17号がもたらした積乱雲が帯状に並ぶ「線状降水帯」による記録的な大雨。10日木曜日には、鬼怒川の堤防が決壊し、茨城県常総市では、たいへんな被害が出ている。被災された皆様には心よりお悔やみ申し上げたい。
さて、東京11日の天気は晴れ。しかも、平日の休日である。12日はホタル関係の会合があるため、ダメもと、ロケハンのつもりで、山梨県甲州市の大菩薩山麓へと車を走らせた。
狭い林道は、落葉や枝が沢山落ちているが、あまり台風や大雨の影響はないように思われた。途中で、ゲートが閉じており、仕方なく路肩に車を止めて徒歩で向かう。しばらく歩くと、ゲートが閉じていた理由が分かった。直径1mもある岩が林道に崩れてきていたのである。車に直撃したら泣くに泣けない・・・。ひたすら歩く。
5km先のポイントに到着すると、アカタテハ、キベリタテハ、ヒョウモンチョウ、クジャクチョウ、スジボソヤマキチョウ、アサギマダラが乱舞している。久しぶりの晴れ間に、チョウたちも吸蜜活動に忙しい。どのチョウも過去に充分に観察し撮影したが、スジボソヤマキチョウとアサギマダラだけは、何度でもカメラを向けてしまうチョウである。
このポイントは、アサギマダラが何十頭も乱舞する場所だが、スジボソヤマキチョウも多いとは知らなかった。スジボソヤマキチョウは、順光ではレモン色の翅色が平坦になるため、半逆光で撮影した。2枚目は、雌雄のランデブーで、翅色が白っぽい方がメスである。
過去の参照記事一覧
スジボソヤマキチョウ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4
絞り優先AE F5.6 1/500秒 ISO 400 +1/3EV(撮影地:山梨県甲州市 2015.9.11)
スジボソヤマキチョウ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4
絞り優先AE F5.6 1/400秒 ISO 250 +1/3EV(撮影地:山梨県甲州市 2015.9.11)
アサギマダラ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4
絞り優先AE F5.6 1/400秒 ISO 800 +1/3EV(撮影地:山梨県甲州市 2015.9.11)
日本国内において絶滅が危惧される昆虫は、環境省がレッドリストを作成・公表するとともに、これに基づき、より具体的な内容が記載されたレッドデータブック(RDB)を刊行している。レッドデータブック(RDB)とは、絶滅の危機に瀕している野生生物の名前を掲載し、その危機の現状を訴え、個体や生息地などの保護・保全活動に結びつけようという目的で出版される報告書である。
RDBには、絶滅の危機状態に対するランク付けがされており、環境省RDBにも国際自然保護連合(IUCN)が定める国際基準と同等のランク付けが以下のようにされている。
これまで、320種の昆虫を撮影し掲載してきたが、勿論、絶滅が危惧される昆虫も多く含まれている。チョウとトンボについては、2013年11月に「絶滅危惧の昆虫」として一度まとめているが、その後、撮影した種が増えたので、ここで再度、まとめておきたい。
掲載の絶滅危惧種は、単に珍しいとか美しいという理由で撮影してきたものではない。昆虫とその生息環境を実際に見て観察し、絶滅が危惧される原因を考察し、広く紹介することで、多くの方々に自然の大切さに思いを馳せていただきたいという気持ちからである。
掲載の昆虫が著しく減少し、絶滅の危機に瀕している背景には、宅地開発や里山の放棄等の生息環境の破壊と悪化、外来生物による捕食や植生破壊等が挙げられるが、マニアの採集・乱獲による影響も指摘されている。
特にチョウ類においては、採集ツアーが企画され、各人が見つける限り何十頭も網で捕獲(乱獲)し持ち帰るのである。業者は標本として販売し、個人は単なる自己のコレクションとして箱に並べるのである。今は絶滅危惧種でなくても、採集により、近い将来RDBに記載される可能性がある種も多いのではないだろうか。
絶滅寸前とも言える「絶滅危惧ⅠA類」の昆虫は、生息地が極めて少なく、それゆえ手厚く保護保全活動がされているため、生息地に行けば必ず観察や撮影ができる。生息地によっては、条例によって採集を禁止し保護しようとする地域もある。
しかしながら、「絶滅危惧ⅠB類」以下になると、保護保全活動は不十分な場合が多い印象を受ける。生態系の一員であることを理解せずに、景観や植生等を含めた自然環境全体を保全することまでに至っておらず、結果として減少の一途を辿っている地区もあるのが現状だ。
RDBは、環境省だけでなく各都道府県においても独自で作成している。それぞれの自然環境や生息状況によって分析され、環境省RDBよりも多くの昆虫が絶滅危惧種として記載されている。撮影した320種の中にも多く含まれているが、あまりにも数が多いので、ここでは環境省RDBに記載された昆虫のなかで撮影した種類のリストと写真を掲載した。 尚、各昆虫の詳細については、ページ右上の検索窓に種類名を入れて検索し、各々の記事をご覧いただきたい。
環境省RDBの中の昆虫(撮影リストと写真)
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絶滅危惧ⅠA類(CR)
ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高い種
ベッコウトンボ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F6.3 1/400秒 ISO 200(撮影地:静岡県 2012.4.29)
オオルリシジミ(本州亜種)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 200(撮影地:長野県 2013.05.26)
ゴマシジミ(本州中部亜種)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F5.6 1/320秒 ISO 3200 +1 1/3EVEV(撮影地:長野県 2015.8.1)
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絶滅危惧ⅠB類(EN)
IA類ほどではないが近い将来における野生での絶滅の危険性が高い種
オオセスジイトトンボ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F8.0 1/160秒 ISO 400 (撮影地:千葉県 2011.6.12)
オオモノサシトンボ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F5.6 1/640秒 ISO 3200 (撮影地:千葉県 2011.6.12)
コバネアオイトトンボ
Canon 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F3.5 1/200秒 ISO 200 ストロボ使用(撮影地:静岡県 2011.10.01)
マダラナニワトンボ
Canon 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F5.0 1/500秒 ISO 200(撮影地:福島県 2011.10.08)
オオキトンボ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 + Kenko TELEPLUS 2X
絞り優先AE F9.0 1/800秒 ISO 2500(撮影地:兵庫県 2013.11.02)
ヒメシロチョウ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 640(撮影地:山梨県 2013.08.11)
ヤマキチョウ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 400 +1EV(撮影地:山梨県 2013.08.27)
クロシジミ
Canon EOS 7D / SIGMA MACRO 50mm F2.8 EX DG
絞り優先AE F8.0 1/160秒 ISO 200(撮影地:静岡県 2012.08.05)
ミヤマシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F8.0 1/160秒 ISO 250 +1EV(撮影地:栃木県 2013.09.28)
ツマグロキチョウ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F8.0 1/400秒 ISO 200 +1EV(撮影地:栃木県 2013.09.28)
シルビアシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 200(撮影地:千葉県 2013.10.13)
アサマシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F6.3 1/200秒 ISO 200(撮影地:山梨県 2014.7.21)
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絶滅危惧Ⅱ類(VU)
絶滅の危険が増大している種
ハネビロエゾトンボ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F9.0 1/20秒 ISO 400 -1 2/3EV ストロボ使用(撮影地:千葉県 2012.08.04)
ナニワトンボ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 + Kenko TELEPLUS 2X
絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 3200 -2/3EV(撮影地:兵庫県 2013.09.14)
ギフチョウ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F6.3 1/500秒 ISO 200(撮影地:新潟県 2013.05.18)
チョウセンアカシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 1600(撮影地: 福島県 2012.06.30)
ミヤマシロチョウ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 400 +2/3EV(撮影地:群馬県 2013.07.13)
ルーミスシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F7.1 1/320秒 ISO 200(撮影地:千葉県 2013.03.09)
オオイチモンジ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/80秒 ISO 400 +1 2/3EV(撮影地:長野県 2015.7.19)
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準絶滅危惧種(NT)
現時点での絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶滅危惧」に移行する可能性のある種
ベニイトトンボ
Canon 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F6.3 1/160秒 ISO 1600(撮影地:静岡県 2011.8.27)
モートンイトトンボ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F8.0 1/60秒 ISO 400 ストロボ発光 (撮影地:東京都 2011.7.2)
グンバイトンボ
Canon EOS 5D Mark2 / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F6.3 1/80秒 ISO 320(撮影地:岐阜県 2012.06.23)
アオハダトンボ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/320秒 ISO 500(撮影地:群馬県 2012.06.24)
マダラヤンマ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 + Kenko TELEPLUS 2X
絞り優先AE F8.0 1/800秒 ISO 1000 -2/3EV(撮影地:栃木県 2013.09.28)
ネアカヨシヤンマ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F9.0 1/4秒 ISO 400 ストロボ使用(撮影地:千葉県 2012.08.04)
アオヤンマ
Canon EOS 7D / EF100-300mm f/4.5-5.6 USM
絞り優先AE F8.0 1/500秒 ISO 200(撮影地:千葉県 2012.06.02)
ヒメギフチョウ(本州亜種)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F6.3 1/320秒 ISO 200(撮影地:群馬県 2012.5.13)
ヒメシジミ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F6.3 1/320秒 ISO 800 -1/3EV(撮影地:長野県 2014.7.12)
クモマツマキチョウ(北アルプス・戸隠亜種)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 250 +1/3EV(撮影地:富山県 2013.06.01)
キマダラルリツバメ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F8.0 1/250秒 ISO 500(撮影地:福島県 2012.06.30)
クロツバメシジミ(東日本亜種)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F8.0 1/125秒 ISO 400 +1EV(撮影地:長野県 2013.09.23)
ギンイチモンジセセリ
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF90mmF/2.8 Di MACRO1:1
絞り優先AE F6.3 1/250秒 ISO 200(撮影地:東京都 2012.4.29)
ミヤマモンキチョウ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4
絞り優先AE F5.6 1/500秒 ISO 250 +2/3EV トリミング(撮影地:長野県 2014.7.12)
オオゴマシジミ
Canon EOS 7D / Tokina AT-X 304AF 300mm F4 + Kenko TELEPLUS 2X
絞り優先AE F8.0 1/800秒 ISO 2500 -2/3EV(撮影地:岐阜県 2014.8.3)
ベニヒカゲ(本州亜種)
Canon EOS 7D / TAMRON SP AF70-200mm F/2.8 Di LD (IF) MACRO
絞り優先AE F5.6 1/250秒 ISO 800(撮影地:長野県 2015.9.5)
ミヤコマドボタル
Canon EOS 7D / SIGMA MACRO 50mm F2.8 EX DG
絞り優先AE F5.6 1/60秒 ISO 400 ストロボ使用(撮影地:沖縄県宮古島市 2012.09.08)
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